カンカクのこれまでの2年半を簡単に振り返る

はじめまして、株式会社カンカク@k_kinukawa です。 今日からこのブログを通じて、カンカク開発メンバーが日々の業務で得た経験や技術を発信していきます。

今回は、2019年に創業したカンカクのこれまでの2年半を、開発という視点で簡単に振り返りたいと思います。

株式会社カンカクとは

「Building the next Ordinary. 新しいライフスタイルを作る」というミッションの下、現在はCAFE事業、GOOD EAT CLUB事業、EC事業の3つの事業に取り組んでいます。

COFFEE App

カンカクの運営するカフェで利用できるモバイルオーダーアプリです。 システム全体としてはアプリだけでなく、

  • 店舗で注文や販売商品を管理する「店舗コンソール」
  • システム管理画面「管理コンソール」
  • 店頭でお客様が注文状況を確認することができる「オーダーディスプレイ」

も含まれており、全て自社で開発しています。

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COFFEE Appとオーダーディスプレイ

2019年夏、KITASANDO COFFEE 開店直後に代表の松本とフリーランスの開発メンバーと共にミニマムな要件でリリースしました。アプリはFlutter、ユーザー認証はFirebase Authentication、DBはCloud Firestore、店舗コンソール、管理コンソールはPHPで開発をしていました。

リニューアル(2019年12月) ~ 現在

KITASANDO COFFEE 開店後、各領域に長けているエンジニアメンバーの入社が決まっていきました。初期プロトタイプの構成を維持する案もありましたが継続的な開発を見据え、2019年12月にフルコミットメンバーの得意な言語、フレームワーク、構成にリニューアルしました。

  • Ruby on Rails
  • React
  • Swift(iOS)
  • Kotlin(Android)
  • Heroku

アプリのUIもこのタイミングで一新し、体験が格段に向上しました。

リニューアル当初、インフラはHerokuを利用していましたがパフォーマンスとセキュリティの観点から2021年5月にHeroku→AWSに移行。RailsアプリケーションのコンテナをCircleCIでビルド、ECRへプッシュ、ECSへデプロイをしています。構成管理はTerraformを利用しています。

アプリ側では、iOS14のApp Clip対応、店頭のメニューをiPadで電子化など、リアル店舗ならではの開発も行いました。また、最近ではRailsに密結合だったフロントエンドを疎結合化したり、アプリとのインターフェースをRESTful APIからGraphQLへの移行を進めたりもしています。

年明けには初のラウンジ業態店舗をオープンする予定で、こちらの開発も進行中です。

GOOD EAT CLUB

GOOD EAT COMPANYが運営する食のマーケット&ファンクラブです。

goodeatclub.com

代表松本がCPOとして経営に参画しており、カンカクとしても2020年秋からECサイトの開発を担当しています。

2021年1月にリリースしたパブリックβ版ではプラットフォームにShopifyを利用しました。Multi Vendor MarketplaceというShopify app を利用することで、ショッピングモールとして運用することが可能になります。その他にもShopifyには便利なアプリが揃っており、Shopify + Shopify app を活用し短期間でECサービスの立ち上げを実現しました。

Shopifyは非常に便利なサービスですが、ショッピングモール形式のECサイトとしてより使いやすく、大規模にスケールさせていくためには多くの制約がありました。特にサイトデザイン、管理画面、配送会社等の外部システムとのAPI連携などはユーザビリティ、オペレーションの効率化の面で早急な改善が必要であったため、2021年7月にフルスクラッチの正式版へリニューアルを実施しました。

正式版では

  • Ruby on Rails
  • Vue.js
  • AWS

という構成で開発を行いました。spreeというマーケットプレイスの基本機能を提供してくれるGemを利用することで、約半年でリニューアルをすることができました。同時に配送会社とのAPI連携を行い、パブリックβ版では人力で配送会社のシステムにデータ入力をしていた作業が正式版では自動化をすることができました。デザインも大幅に変更し、使い勝手や商品を選ぶ楽しさなどが大きく改善されました。

EC

COFFEE App、GOOD EAT CLUB以外にも、カンカクでは複数のECブランドを立ち上げています。ECプラットフォームはShopify、ecforceを利用しており、サイトごとにデザインをカスタマイズしたり、好みの味を診断できる「コーヒー診断」のような機能のカスタマイズを行っています。

おわりに

初回なので簡単に振り返ってみました。今後、カンカクの開発に関する取り組みをこのブログを通じてより深く発信をしていきます。 また、来年に向けてラウンジの他にも「Building the next Ordinary. 新しいライフスタイルを作る」大きなプロジェクトが既に走り出しており、一緒に作り上げていく仲間を募集しています。少しでも興味がある方は是非一度お話しましょう。